ダイエットをしていく上で、男女ともに気になるのが体脂肪率ですね。筋肉を付ける、有酸素運動をする等も大切ですが、食事にも気を配らなくてはなりません。今回は、体脂肪率を下げる食事や、効果的な食べ方をご紹介します。

体脂肪を減らしてくれる栄養素を含む食べ物

体脂肪率

体脂肪率を下げる食事をするには、食物の栄養素に気を配る必要があります。それぞれの食材にある、体脂肪率に関する効果を頭に入れた上で、食事や食べ方に気を配りましょう。

糖質なのにダイエットに最適な低GI食品

糖質は体脂肪を付けやすくする栄養素として有名ですね。これには体内のインシュリンが関係しています。

糖質を摂ると、血糖値の急激な上昇を避ける為にインシュリンが肝臓から放出されます。このインシュリンには血糖値を下げる他に、体脂肪率を上げる効果もあるのです。

インシュリンが常に大量に出るような食生活をしていると、どんどん体脂肪率が上がり、脂肪を体に蓄えてしまうようになるのです。

しかし、食材によって血糖値の上がり方は違い、糖質を持っている食べ物でも上り幅が穏やかな食べ物もあります。それらは「低GI食品」と呼ばれ、ダイエットや健康維持、持病の改善等に役立てられています。

主食として食べる食べ物は、低GI食品に変えていった方がいいでしょう。実際に、栄養面でお米やパンに優れている物も多くあります。

低GI食品
・雑穀米 ・玄米 ・そば ・中華麺 ・パスタ(全粒粉) ・全粒粉パン ・ライ麦パン ・小麦ふすまパン ・さつまいも ・おかゆ ・オートミール ・春雨

筋肉の材料になるタンパク質

タンパク質は体脂肪が付きにくく、タンパク質を含む食材には脂肪燃焼効果もある物があります。筋肉の材料にもなりますから、積極的に摂っていきたい栄養素です。

しかし、動物性の食品には脂肪分も付いてくることが多いので、それは避けなくてはなりません。脂肪分が少ない食材や部位を選んで摂るようにしましょう。

タンパク質を含む食材の中でも、体脂肪に効果のある食べ物を、効果のある栄養素なども含めて紹介します。

タンパク質を含む食材

  • 牛肉の赤身
    牛肉の赤身には、Lカルチニンという脂肪燃焼効果と、脂肪を付けにくくする効果のある栄養素が入っています。
  • 鶏ささみ、鶏むね肉
    高タンパクかつ低脂肪、低カロリーの優秀な食材です。ダイエットや肉体改造をしている人は常食していることの多い食材です。
  • 豚のひれ肉
    ビタミンB2をたくさん含んでいるので、脂肪燃焼効果があります。油をあまり使わない調理法がおすすめです。

脂質なのに体脂肪を燃焼しやすくする食品

油分そのものですから、油によってはそのまま体の脂肪に変わってしまいます。しかし、植物や青魚に含まれる不飽和脂肪酸には適量なら、体脂肪の蓄積を防ぎ、燃焼しやすくしてくれる効果があるのです。

特に、オメガ3脂肪酸には、脂肪燃焼効果があるので、積極的に摂っていきたい脂質です。その他にも、動脈硬化や心筋梗塞の予防等、良い効果がたくさんあります。

不飽和脂肪酸や、オメガ3脂肪酸を含む食材
・オリーブオイル ・ココナッツオイル ・エゴマ油 ・アマニ油 ・サバ ・アジ ・カツオ ・イワシ ・ブリ ・クルミ ・アーモンド ・アボガド

栄養素の働きを助けるビタミン類

上で挙げた栄養素を活用していくには、ビタミンが必要不可欠です。炭水化物をエネルギーにするにはビタミンB1、脂質はビタミンB2がそれぞれ必要になります。

ビタミンB2、B6には脂肪燃焼効果もあるので、積極的に摂るようにしましょう。ビタミンEもダイエットを助け、体内に脂肪が溜まりにくい体を作る手助けをしてくれます。

ビタミン類を多く含む食材はたくさんあります。その中でも特に多く含む食材をそれぞれ紹介していきます。

ビタミンB2を多く含む食材
・レバー ・どじょう ・うなぎ ・キャビア ・ウズラの卵 ・アーモンド ・ほしのり・やきのり

ビタミンB6を多く含む食材
・マグロ ・カツオ ・サケ ・サンマ ・ブリ ・レバー ・鶏ささみ ・ニンニク

ビタミンEを多く含む食材
・ヒマワリ油 ・綿実油 ・ベニバナ油 ・アーモンド ・ヘーゼルナッツ ・あんこうきも ・マヨネーズ ・抹茶 小麦胚芽

ミネラル類

体脂肪率を落とす際、ミネラルも忘れてはなりません。カルシウムは脂肪の吸収を抑制し、脂肪燃焼を促進する効果があります。

リンやマグネシウムはエネルギーや脂肪の代謝、基礎代謝を促進する効果があるので、積極的に摂っていきたいですね。

クロムというミネラルには、血糖値の上昇を下げる効果があるので、糖質を摂る時に共に摂るといいでしょう。この他、鉄分や葉酸等、血や体の元となるミネラルも忘れずに摂取するようにしましょう。

ミネラルを多く含む食材

ミネラルは効率的に摂る事の出来る食材がそれぞれ違うため、ビタミン類と同じく分けて紹介します。

カルシウムを多く含む食材
・脱脂粉乳 ・牛乳 ・チーズ ・干しエビ ・煮干し ・くさや ・どじょう ・わかさぎ ・ししゃも ・干しヒジキ ・大根の葉 ・ケール ・ゴマ

リンを多く含む食材
・スルメ ・干しエビ ・しらす干し ・ビーフジャーキー ・ハム ・脱脂粉乳 ・チーズ

マグネシウムを多く含む食材
・あおさ ・あおのり ・干しヒジキ ・きな粉 ・干しエビ ・桜エビ ・煮干し ・バジル ・からし ・小麦胚芽

クロムを多く含む食材
・あおのり ・干しヒジキ ・アーモンド ・黒砂糖

鉄や葉酸を多く含む食材
・煮干し ・干しエビ ・レバー ・青のり ・干しヒジキ ・岩のり ・きな粉 ・小麦胚芽 ・パセリ ・バジル ・タイム ・セージ ・枝豆 ・芽キャベツ ・アスパラガス ・ケール ・ブロッコリー ・ソラマメ ・ほうれん草 ・春菊

体脂肪を下げる効果的な食べ方

体脂肪率

体脂肪率を下げるためには、栄養素や食品に気を配るだけでなく、食べ方にも気を配る必要があります。ここでは、体脂肪を上げにくくする食事法をご紹介します。

食前に野菜スムージーを摂ろう

食前に野菜スムージーを飲んでから食事をするようになると、血糖値の上がり方が穏やかになります。野菜スムージーに含まれている食物繊維には、血糖値の上がり方を穏やかにする効果があり、これによりインスリンが大量に出るのを防ぐことができます。

炭水化物やタンパク質を摂る前に、食物繊維を摂る習慣を付けても、同じ効果が得られます。スムージーが難しければ、食物繊維の多い野菜、キノコ、海藻をメニューに取り入れ、先に食べるようにしましょう。

炭水化物は冷やして食べる

炭水化物は冷えるとでんぷんになり、消化されにくい状態になります。こうすることで、エネルギー、つまり脂質の元にはなりにくくなります。

食物繊維の様な状態になるので、腸内環境を良くしてくれる効果もあるのです。炭水化物を食べるのが好きな方や、アレルギーなどで低GI食品を食べるのが難しい方は、冷やした炭水化物を食べるといいでしょう。

食事は腹八分目を、高脂質を避けて

当たり前のことですが、食べ過ぎや脂質の多い食事をしていては、いくら上で紹介した栄養素をとっても意味がありません。

早食いを避け、よく噛んで適切な量を食べるようにしましょう。栄養バランスにも気を配り、偏りのない食事を心がけましょう。