りんご

これからの季節、気になるのが体臭や口臭ですね。色々な対策をされている方も多いですが、りんごを使うとどちらの対策もできることは知っていましたか?今回は、リンゴの体臭・口臭改善効果をご紹介します。

体臭に効くりんごの栄養素・成分

リンゴには体臭や口臭を改善する効果があります。それぞれの成分によって性質が違うため、欲しい効果によって調理法や摂り方を変えましょう。

体臭改善するなら生で皮ごと、口臭なら加熱して

結論から言いますと、体臭を改善したい時は皮ごと、口臭を改善したい時は加熱したリンゴを食べると効果的です。

リンゴに含まれる「ポリフェノールオキシターゼ」「リンゴポリフェノール」「りんごペクチン」には、それぞれ口臭や体臭を改善する効果がありますが、それぞれ性質が違うので欲しい効果を発揮させるには食べ方にも工夫をする必要があるのです。

それぞれの成分を紹介していきますので、自分はどうやってりんごを食べればいいか考えてみて下さい。

ポリフェノールオキシダーゼ(酸や熱に弱い)

りんごに含まれるポリフェノールオキシターゼはワキガの原因となる「アポリタンパク質」という物質の生成を抑えることができます。

アポリタンパク質は、脂質を分解する手助けをする酵素なのですが、これの分泌が多いと体臭が強くなってしまうのです。ポリフェノールオキシターゼがアポリタンパク質を抑えることで、ワキガと共に体臭を抑えてくれるのです。また、ワキガ特有の臭い物質も分解してくれるので、ワキガで悩んでいる人にとても効果的です。

しかしこのポリフェノールオキシターゼは酸化しやすい成分でもあります。りんごの切り口が茶色くなるのは、このポリフェノールオキシターゼが空気中の酸素と反応するためなのです。

リンゴをお酢やレモン汁に付けると切り口が綺麗なままになるのは、酸性の物に触れると、ポリフェノールオキシターゼの動きが鈍るからです。つまり、ポリフェノールオキシターゼの効果を得たい時は、酢やレモン汁等の酸性の物と一緒にしてはならないのです。

同じ理由で、加熱した時もポリフェノールオキシターゼの動きが弱まりますから、体臭予防に気を付けたい時は、生のまま食べた方が良いでしょう。

リンゴポリフェノール(熱に強い)

リンゴポリフェノールは、抗酸化作用の高い成分で、体の酸化を防いでくれます。人の体が酸化すると、悪臭もしやすい状態になりますから、抗酸化作用のあるリンゴポリフェノールは体臭に効果があると言えるでしょう。

また、リンゴポリフェノールには体内の有害毒素を排出する効果もあり、有害物質が原因の体臭や口臭も予防ができます。リンゴポリフェノールは老化(酸化)や有害物質に効果のある点から、加齢臭に効果があると言われています。

リンゴポリフェノールは熱に強いですが、皮の周辺に多く含まれているので食べる時は皮ごと食べるようにしましょう。

口臭に効くりんごの栄養素・成分

りんご

口臭には上で紹介したリンゴポリフェノールと、りんごペクチンが効果的と言われています。リンゴポリフェノールは熱に強く、りんごペクチンは熱を加えると作用が高まるので、口臭が気になる人は加熱したリンゴを食べるといいでしょう。

りんごペクチン(熱で作用が高まる)

りんごペクチンは水溶性の食物繊維です。酢や糖分と一緒になるとゲル状になるため、ジャム作りで昔から使われていました。お菓子の「フルーチェ」も、このペクチンの原理を活用しています。

りんごペクチンは腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす効果があります。これにより、悪玉菌の数が減るので体内で生成される有害物質が少なくなります。

りんごペクチンは腸内の物質と結びつき、便の量を増やします。便の量が増えると便を排出しようとして、腸のぜん動運動が活発になりますから、体内の有害物質も排出されやすくなります。

腸内に便が溜まっていると体臭や口臭に影響が出ますから、それを防ぐりんごペクチンには口臭や体臭の予防効果があると言えます。

リンゴポリフェノールと同じく、りんごペクチンは皮に多く含まれています。また、加熱すると作用が高まる性質があるので、皮ごと調理するといいでしょう。

口臭が気になる人は、皮ごと調理しよう!

ジャムを作る時は皮を付けたまま調理すれば、リンゴペクチンの効果を高めた状態で食べることができますね。保存も効きますから、料理が得意な人におすすめです。

料理が不得意な人や時間が無い人におすすめなのが焼きりんご。オーブンやレンジで2~3分程温めるだけでできるので、とても簡単です。皮も程よく柔らかくなるので、固い皮が苦手な人でも食べることができます。シナモンシュガーをかけても美味しいですよ。

りんごは朝に食べよう!

りんご02

体臭や口臭をケアする場合、朝にりんごを食べると効果的です。1日の始まりに抗酸化作用のあるリンゴポリフェノールを取り込むことで、日中の活動で起きる酸化を抑えることができます。ポリフェノールオキシターゼの働きもありますから、りんごは汗をかく前に食べた方が良いのです。

りんごを昼食や夜食として持ち歩くのは難しいですが、朝ならりんごを持ち歩く必要はありませんし、生のままでもジャム等調理した状態でも手軽に食べることができますから、りんごを食べる時は朝がおすすめです。

農薬やワックスは大丈夫?

りんごを生のまま食べる時に農薬を心配する人がいますが、りんごについている農薬は微量なので、水道水で洗えば問題ありません。どうしても気になる人は、何もついていないスポンジで水洗いするといいでしょう。

りんごの表面は磨いたようにつるつるしているので「ワックスを塗ってあるのではないか」と心配する人もいますが、あれはりんごが表面からの脱水を防ぐために出している油分です。りんご本来の成分でつるつるしているだけですから、安心して皮ごと食べて下さいね。